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グセルクマブ(遺伝子組換え)の日本人掌蹠膿疱症患者における 52週までの有効性および安全性データを発表

既存治療で効果不十分な掌蹠膿疱症の日本人患者を対象とした国内第3相試験(PPP3001試験)の結果、グセルクマブ(遺伝子組換え)(以下、グセルクマブ)の52週までの投与における有効性および安全性が示されたことを、第33回日本乾癬学会学術大会で発表しました。

 

PPP3001試験は、掌蹠膿疱症に対するグセルクマブの有効性および安全性を評価することを目的とした、多施設共同、ランダム化、二重盲検、プラセボ対照試験です。既存治療の効果が不十分で、PPPASI(掌蹠膿疱症による皮疹の面積と重症度指数)合計スコアが12以上、手のひらまたは足の裏に中等度以上の膿疱・小水疱を有する掌蹠膿疱症の日本人患者159例を対象に、グセルクマブ200 mg、100mgまたはプラセボを1:1:1でランダムに割り付け、0および4週後、それ以降8週間隔で皮下投与しました。

本試験の結果、16週のPPPASIスコア変化量(主要評価項目)は、200 mg群で-11.7、100 mg群で-15.3、プラセボ群で-7.6であり、プラセボと比較してグセルクマブ200mgおよび100 mgで有意な改善が認められ、いずれの用量でも安全性上の新たな懸念は認められませんでした。この効果は、52週までおおむね継続的に向上・維持されました。

 

またPPP3001試験においてQOLへの影響を検討した結果、本試験開始前のDLQI(Dermatology Life Quality Index)スコア平均値は、200 mg群7.9、100 mg群9.3、プラセボ群8.7に対し、16週における変化量は、200 mg群で-3.6、100 mg群で-4.6、プラセボ群で-2.0であり、プラセボと比較してグセルクマブ200 mgおよび100 mgで有意な改善が認められました。EQ-5D(EuroQol 5 Dimension)スコアの変化量も、プラセボと比較してグセルクマブ200 mgおよび100 mgで有意な改善が認められました。DLQIとEQ-5Dの両スコアは52週まで継続的に改善しました。

本試験の結果、グセルクマブの52週までの投与は、既存治療で効果不十分な掌蹠膿疱症患者さんのQOLに対しても有効であることが示されました。

 

なお、本試験で示されたグセルクマブの有効性および安全性は、9月12から16日にパリで開催される欧州皮膚科性病学会議(EADV Congress)においても発表される予定です。

 

ヤンセンは今後も、未だに満たされない医療ニーズに応えることで、患者さんのQOL向上に尽力していきます。

 

グセルクマブについて

グセルクマブは、ヤンセンが開発したヒト型モノクローナル抗体であり、乾癬や掌蹠膿疱症の病態形成に関与するIL-23を選択的に阻害します。米国、カナダ、欧州等において、中等症から重症の尋常性乾癬に対する治療薬として承認されています。日本においては、2018 年5 月、既存治療で効果不十分な尋常性乾癬、関節症性乾癬、膿疱性乾癬、乾癬性紅皮症を適応症として販売を開始しました。

 

掌蹠膿疱症(しょうせきのうほうしょう)について

掌蹠膿疱症は、手のひらおよび足の裏に無菌性膿疱が多発し、慢性に経過する難治性の皮膚疾患です。手のひらは常に人から見えること、足の裏は歩行時に痛みを伴うこともあることから、患者の生活の質(QOL)への影響は大きいとされています1,2。また、これらの病変は膿疱が再発を繰り返し、紅斑や鱗屑(りんせつ)が長期に渡って持続することも、QOLの 低下に影響しています3。患者数は男性に比べて女性に多く認められています4

 

DLQI (Dermatology Life Quality Index)

患者さんが皮膚の状態によって感じる日常生活の不便さについて、代表的な10の質問に回答し、その回答を点数化します。点数の範囲は0(生活の質が最も良い)~30(生活の質が最も悪い)で判定します。治療の効果は点数がどの程度低下したかで判定します。

 

EQ-5DEuroQol 5 Dimension

健康状態を5 つの項目(移動の程度、身の回りの管理、ふだんの生活、痛み・不快感、不安・ふさぎ込み)に分けて評価する質問票と、視覚尺度による患者さんの健康状態の自己評価によって構成される、健康関連QOLの包括的な評価尺度です。回答の組み合わせはスコア化され、1が最上の健康状態、0が死の状態を表します。

 

参考文献

  1. 大久保ゆかり. 掌蹠膿疱症はいかに患者のQOL を低下させるか? Visual Dermatol. 2012;11:1032-5.
  2. Trattner H, et al. Quality of life and comorbidities in palmoplantar pustulosis - a cross-sectional study on 102 patients. J Eur Acad Dermatol Venereol.     2017 Mar 2.
  3. 村上正基. 掌蹠膿疱症とニコチン性アセチルコリン受容体, kallikrein related peptidase (KLK)と鱗屑について. Visual Dermatol. 2012;11:1059-63.
  4. 小宮根真弓. 掌蹠膿疱症. In: 飯塚一, et al, editors. 皮膚科診療プラクティス 16 乾癬にせまる. 2004. p. 210-4.